ダイエーは25日、丸紅副社長で同社社外監査役の桑原道夫氏が社長に就任する人事を発表した。同じ丸紅出身の西見徹社長は3月末で社長を退任、桑原氏が5月に社長に就任するまでイオン出身の川戸義晴会長が社長を兼務する。
ダイエーは筆頭株主の丸紅から再度、社長を迎えるが、ダイエーの経営を軌道に乗せるには丸紅では力不足との指摘は少なくない。三菱商事、三井物産、伊藤忠商事の3社が強力な卸部門を傘下に持ち、商社機能による商品調達、卸による国内流通、店舗までの一貫した商品流通網を持つのに対し、丸紅は国内流通網は脆弱。卸、小売とも経験も実績も不足している。
イオンも株主ではあるが、同業であるうえに経営は順調ではない。商社機能を利用して経営を立て直しという方向は正しいが、ローソンの傘下に収めた三菱商事レベルの力がないと消費不況のなかで、消費者に支持される売り場づくりは難しい。
桑原氏が丸紅で流通に関連する生活産業グループ(食料部門)、流通を担当したのはここ数年のこと。現役時代は輸送機関部門が中心。ダイエーのアイデンティティは再生機構入りでほぼ完全に崩壊。中内時代のダイエーと訣別し別の会社に生まれ変わったが、単にリストラに次ぐリストラで経営を維持しているだけとの批判は多い。桑原氏がどのように舵取りするか経営手腕を試されることになる。
ファーストリテイリングはグループの靴のブランド「ユニクロシューズ」の春の新商品を発表した。「ユニクロシューズ」は、ファーストリテイリンググループが2009年9月に発愛した靴のブランドで、「品質」「履き心地」「低価格」「ファッション」の要素をそなえたカジュアルシューズ。春の新作は昨年末より順次発売しており3月8日(月)で、ウィメンズで7アイテム、メンズで6アイテムの計13アイテムが出そろう。
外食大手のロイヤルホールディングスは22日、日本たばこ産業グループ傘下のテーブルマーク(旧加ト吉)などから英国風パブを運営するハブの株式の33%を取得、業務資本提携したと発表した。ハブは全国に60の店舗を展開しており、2002年に加ト吉の傘下に入り、加ト吉の経営権をJTが取得したことで、実質的にJTが経営権を握っていた。ロイヤルはファミリーレストランを中心に事業展開しているが、ハブを傘下に入れることで、アルコールも提供する新業態の店舗開発などに取り組む。
ユニクロを展開するファーストリテイリングは18日、台湾でユニクロ事業を展開する全額出資子会社を設立、2010年秋に台湾の台北市内に1号店を出店すると発表した。新会社は3月に設立の予定で、社名は台湾優衣庫有限公司、台北市に本社を置き、資本金4億3000万円ははファーストリテイリングが全額出資する。