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◇ポイント◇
・ウサギ成体の肝臓と胃の細胞に「山中因子」を導入し、ヒト型iPS細胞を樹立
・iPS細胞は、培養を進めることでES細胞に近づくが、完全に一致しないこと
が判明
・ウサギの「ヒト型」iPS細胞を用いて、より安全で確実な再生医療研究を確立
独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、ウサギ成体の組織細胞からiPS細胞を樹立することに世界で初めて成功しました。さらに、樹立したウサギiPS細胞を調べた結果、これまで樹立されてきた小型動物のiPS細胞が示してきた「マウス型」ではなく、ヒトiPS細胞と同じ「ヒト型」を示すことを発見しました。理研バイオリソースセンター(小幡裕一センター長)遺伝工学基盤技術室の本多 新(ほんだ あらた)客員研究員(科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 個人型研究(さきがけ)「iPS細胞と生命機能」研究領域さきがけ研究者)、小倉淳郎室長らによる研究成果です。
エーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫)は、自社で創製した抗がん剤eribulin mesylate(エリブリンメシル酸塩、以下「エリブリン」)について、このたび、局所進行性・転移性乳がんの適応で、日本、米国、欧州の各当局(厚生労働省、FDA、EMA)に対して、それぞれ承認申請を行いました。
今回の申請に用いた主なデータは、グローバルで実施した第3相試験(EMBRACE試験:Eisai Metastatic Breast Cancer Study Assessing Physician's Choice Versus E7389)によるものです。本試験は、少なくとも2種のがん化学療法(アントラサイクリンおよびタキサン系抗がん剤を含む)による前治療歴のある、局所再発性・転移性乳がんの患者様762名を対象とした、多施設、無作為化、非盲検、並行2群間比較試験です。本試験では、患者様をエリブリン投与群と治験医師選択療法施行群の2群に分け、前者に対しては、21日間を1クールとし、各クールの第1日目と第8日目に、エリブリンをそれぞれ2分から5分間かけて静脈内に投与しました。治験医師選択療法は、がん治療の適応を持つ単剤化学療法、ホルモン療法、生物学的薬剤療法、もしくは緩和療法、放射線療法と定義しました。