エスエス製薬は26日、外資系企業出身で副社長の塩野紀子氏を社長に昇格する人事を発表した。羽鳥成一郎社長は取締役も退任、社長付特別顧問となる。エスエス製薬はエスエスは親会社の独製薬大手ベーリンガーインゲルハイムが2月にTOB(株式公開買い付け)を開始、完全子会社化する予定。社長交代とともに、取締役に日本ベーリンガーインゲルハイム 取締役生産本部長兼 ベーリンガーインゲルハイム製薬代表取締役社長のゲァハード ケラー氏が取締役に就任、経営陣を一新、新体制で完全子会社化後の事業基盤を強化する。
大衆薬大手のエスエス製薬は96年に泰道グループのコスモ信金の経営破たんに伴い、独ベーリンガーインゲルハイム社が筆頭株主となり、すでに約6割の株式を保有する。全株を取得し完全子会社化するため、2月15日より4月13日までTOB(株式の公開買い付け)を実施中。成功すればさらに約300億円を投じて、完全子会社化し、独ベーリンガーインゲルハイム社のもとで、抜本的な事業改革を進めることになる。経営陣の交代は完全子会社化の作業と平行して進められる形となった。