野副富士通元社長、富士通に同社役員の提訴を要求

 富士通元社長の野副州旦氏が7日、富士通に対し同社役員2人に総額50億円の損害賠償請求を起こすよう求めていることがわかった。同氏の辞任により子会社のニフティの売却構想が中断し、富士通側に50億円の損害が発生したというのが表向きの理由で、会社が提訴しない場合は野副氏が株主代表訴訟を起こす考えを明らかにしたという。日本を代表するIT企業の社長が密室で解任に追い込まれたとされる今回の「事件」は野副氏が表舞台に登場したことで新たな展開をみせることになった。

 野副氏は昨年9月に社長を辞任しているが、この2月に虚偽の理由で辞任を迫られたとして辞任の取り消しを求めていたが、富士通側は規定路線どおり、4月1日に新社長が就任、外部からみている限り、野副氏の要求は完全に無視された形となっていた。一連の富士通側の対応に対し、野副氏側が反撃に出たといえる。野副氏は名誉回復を求め、複数の役員に対し、高額な損害賠償を含めた民事訴訟も検討しているという。

 野副氏の問題が富士通内部の権力闘争に端を発したものかどうかははっきりしていないが、重鎮といわれる相談役が社長人事にまで影響を与える組織が健全といえるのか。裁判になれば、富士通内部の問題が白日のもとにさらされることになる。世界規模で事業を展開する企業であってはならない「スキャンダル」といえ、経営陣の泥仕合が富士通に与えるダメージは小さくない。

 

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